「世にも奇妙な物語 言葉のない部屋」は、キムタクがSMAPとしてデビューした次の年に出演したフジテレビのオムニバスドラマの中の一作。
キムタクはドラマや映画、声優としていろいろな役に挑戦していますが、メジャーな番組ではほぼ100%都会的でクールな標準語で話しますが、過去にはパーフェクトな方言で演技をしていたことがあります。しかも、その難解度で「秘密のケンミンshow」で特集まで組まれた青森弁。田舎者でおどおどしたメガネ姿のキムタクがいい味だしてます。
放送局:フジテレビ
放送日:1992年7月2日
キャスト:木村拓哉
あらすじ:
高度成長期、青森から出てきた青年は集団就職で東京へ上京し、故郷への想いを捨てきれないまま、職場と部屋を往復の日々を過ごしていた。ある日、薄汚れた骨董品店のウィンドウで古ぼけたオープンリールデッキを
見つけ、店先に出てきた店主に給料袋から値札分の現金を取り出して渡し、デッキを持ち帰る。家具のない殺風景な古アパートの一室でひとりオープンリールに話しかけては録音し、再生しては寂しさを紛らわす毎日が始まるのだが…
いわゆる「キムタク」になる前の演技が新鮮
当時観た人の間では、キムタクの好演が伝説となっているエピソード。劇中ではBGMの「Wild World」(キャット・スティーブンス)が切なく響きます。
この作品のレビューで一番多かったのが「キムタクの演技がとても自然で今のキムタクとまったくちがう。」「素直な演技」などです。たしかに、いわゆる「キムタク節」というか、「チョ、待てよ!」的なキムタクがまだ確立されていない感じがします。シロウト目で見て、監督さんからの指示を一生けんめいこなしているんだろうなって思いました。
キムタクはこのあと「あすなろ白書」→「ロンバケ」とヒット作にどんどん出演し、大スターにのし上がっていきます。この作品はスターになる前の素直な演技のキムタクを観れる貴重な作品かもしれません。
ちなみにとても残念なことにこのエピソードはDVD化されていないです。
それにしても最後が切なすぎる…