2017年1月クールで視聴率ナンバーワンをキープし最終回を迎えたTBS日曜ドラマ「A LIFE~愛しき人~」。
いろいろ言われてはいましたが、脚本のよさ、共演者の活躍で結果、最後まで楽しめたドラマだったと思います。
SMAP解散後の初のピン出演でキムタクも相当気合を入れていたとか。そして気合を入れつつも、撮影を楽しんでいた様子がラジオのリスナーの質問に対しての答えによく表れています。
最終回を迎えて2週経ってもまだ特集するほどネタも豊富♪「アライフ」をもう一度観なおしたくなるオモシロ撮影裏話を、ドラマの植田プロデューサーまで出動してもらいどんどん放出しています。裏話をしているキムタクもとっても楽しそう。その一部をご紹介しますね。
あのハンガーに当たるところにもちゃんと意味が込められていた!
リスナーさん:
「シアトルへ戻る前、壮大の副委員長室から出て行くときに結構な勢いでハンガーに肩をぶつけて出ていきましたよね?
あれは何か意味があったんですか?それとも、ハプニングだったのがそのまま使われたんですか?もしハプニングだったのなら、だいぶ痛かったのではと思っています...。」
キムタク:
「ちゃんと見てますね~。ほんの一瞬なんですけどね。これは解説したほうがいいですよね?
今回、撮影部のチーフをやってくださった、中山光一さんというカメラマンの方が、本当にどのエピソードのワンカットを撮るにしても、絵の作り方ひとつひとつ作り込むというか、芸術肌な方で。
あのワンカットを撮る時に、中山さんが、カメラの前にあるハンガーラックのところにひっかかってるハンガーを、沖田が退室していく時に、『わざと肩にパンと当たるとハンガーが揺れるじゃん?ハンガーが揺れるということは、見てる人は揺れてるハンガーに目が行くはずだ』っていう。その揺れてるハンガーに目がいった、その延長線上に穴の空いてない壁があるんですよ。」
やさぐれマサオの心の穴は塞がっていた
キムタク:
「あの~要は、壮大(マサオ)が殴って、心に穴が空いていた壮大の心の穴が塞がったよっていう、その壁があのシーンの時には塞がってるんですよ。それを見てる人に気付いてもらいたいという、中山さんのアイデアで。
あの、撮影本番前に『木村くん、木村くん。ここにハンガーあるから、ね?わかってるよね?』って言われて。
『分かってるよね???あ!うん!OK!』ってテストやったら、あの~僕も中山さんに言われてるの意識したんだろうね。あのテストでよーい、ハイ!って、肩をハンガーにぶつけにいってるんですよ(笑)」
「ぶつけにいってるのに、テストで通ったらスカッて(笑)あの~完全にトラップミスのサッカー選手みたいに、スカッちゃって、ハンガーが微動だにしなかったの(笑)。
ちっきしょーっ!って思って。
本番いく時に、もう一回どの間合いでいけばハンガーに当たって、ハンガーがぶら下がったまま、そこにかけられたらいいなという感じで撮ったワンカットですね。」
「当たって痛い痛くなかいじゃなくて、中山さんの『これに~肩バンッ!っていってくれたら、目線行くよね? 目線行ったさきには~これ~、穴が開いてない壁。木村くん、OKかな?』って言って、本番いきましたね(笑)」
カカオ70%のチョコレートは本当に甘かったの!?
ーーーー最終話の沖田とマサオが分かち合ったチョコレートにもツッコミのメールが来ていますw
リスナーさん:
「一緒に見ていた家族全員が、 ”ん??”とひっかかったことがあります。
それは壮大が病院に戻ってきたあと、沖田先生が副院長室に置いてあったチョコレートを食べたシーンです。チョコレートを手に取るときにカカオが70%と言っていましたが、沖田先生は一口食べて「甘っ!!」と言いましたよね?
ふつうは、よほど苦いチョコレートに慣れていない限りカカオ70%のチョコレートは「甘っ!!」じゃなくて「苦っ!!」だと思いますが私たちの聞き間違いでしょうか?
それとも、沖田先生は本当に甘いと感じたのでしょうか?また、あの会話はアドリブなのでしょうか?家族全員で、もやもやしています。教えてください!」
キムタク:
「え~これは~これは~台本には書いてなかったですね。はい。でもなんかこう、いきなりさ、沖田と壮大が副委員長室で向き合ってて、シーンが始まったらいきなり『シアトルに戻ることにしたから』って言い出すのって、うん、どこか~照れがあったというか。」
「で、副院長室に置いてあったチョコレートの存在って、壮大が前の回でこう、散々やってくれてたじゃん?だから、食べてもいいなと思って。そいで~カカオが70%と、80%があったのかな?ほんで、ま、70%の方でいいやって。
で、無頓着~、”チョコレート!”っていうものに対してあんまり気持ちがない人の人の食べ方をしようと思って…パキっと割って食べて。でも実際、甘かったんですよ(笑)
パキって割った残りを渡せる存在って、近くないと渡せないじゃないですか?で、壮大って幼馴染だから、ま、エピソードとしてはいろんなことがあったけれども、で、『甘っ!』って言って出したら、タッドが演じた壮大も『いらないの?』つってふつうに受け取って割って、パきっと食べてくれるっていう・・・なんか、ああいう感じ?から『シアトルに戻ることにしたから』っていう話にいけたらいいかなと思ってやった感じです。」
壮大(マサオ)が食べてたチョコレートは高級品
キムタク:
「・・・・(笑)だからこれ置いてあんの?カカオ70%のチョコ。ふつうこんなことしないじゃん!?坂本美雨さんのラジオの番組った時だけじゃん!あんなクッキーとかハーブとかおいてあんの!
それがさ~今日はチョコレートとかおいてあっからさぁ~。時期ハズレの。なーんだこれと思ったら。あ!ここに着地するためのカカオ70%ってこと?
でもこれ、ブランドも違うからね!マサオが食べてるチョコレート、あれ高級ですよ?あれいいチョコ喰ってますから。いやカカオ70は同じって言うけど、マサオが食べてるからね!
マサオさんだぞ!?
(キムタクもぐもぐチョコレートを食べる音)」
「今いただいたカカオ70%・・・これは、ニガいです!(笑)
いや、これは苦い!
いや、おれさ、苦いものを甘いというと思う!?
イヤ、甘いものは甘いって言うって!
おれは~うわ~オレ、これ悔しいわ!!!
んー。だから壮大が食べてるあの副委員長の部屋にあるチョコレートを逆にリスナーさんに食べてもらいたい!
あれは、マジで甘いんだって!!
これは苦い!!もし、これくらいにがかったら、チョコレートってイメージ食べて、『二ガっ!?』って言って渡してると思いますよ。この味だったら。なんだけど、あの、副委員長室にあったのは、マジで苦い!
イヤヤヤヤッヤ、あれは製品です。美術もそこまで作ってないよね?」
植田P:「作ってないけど、僕も木村さんが半分、壮大に渡すために『甘っ!』って言って返したのかと思って、すごい感動したんですよ。『苦っ!』だったら渡さない感じがしたけど、『甘っ!』だったら、沖田だったら渡す感じがして、すごいセリフだなと思って」
キムタク:「なんで公に褒めるんだよ(笑)。止めてください!公に褒められるの一番嫌いなんでやめてください(笑)」
植田P:「いやいやいや、すみません。そのあとのネクタイピンの件もアドリブですもんね」
ネクタイピンはキムタクと浅野忠信で作った演出だった
キムタク:
「ネクタイピンは、あれはマサオと、それこそ控室で昼食休憩をとった後にあのシーンを撮ったんですよ。で、昼食休憩のときに一緒にメシ飯食ってて、そんで~タッドと『最後の最後、ぶち込めたらネクタイピン突っ込んでいい?』って言って。そしたら『ああ~、はい~』(キムタク、浅野さんの物まねでw)ってなって。
で、沖田が『曲がってるよ』って言って、それに対する壮大があって。次のシーンが羽村先生と今後の壇上病院について話をするところがある『じゃオレそん時そのとき、カズの指摘を受けて、初めて真っ直ぐネクタイピンをさします』って言って。その作戦は2人で立ててあの本番をやったんで。んー。
わりと、そういう作戦はいっぱい立ててましたよ。ああいうのは、逆にスタッフの皆さんはどういう感じで受けてらっしゃるんですか?」
植田P:「やっぱ”おおーーっ!”っていう感じになりますよね。さっきのチョコレートもそうなんすけど、”ここ変わったな”っていう事とか、テストの時にやってみて、本番で変わったりするじゃないですか?
あの感じもベースで見てると、あ、さっきの、何がどうでこうだったのかなっていうみないな事って、ベースで『私はこう思った』みたいなことを記録さんが言ったり。だから、ネクタイピンのシーンも”シャレてるなーーー”っていう感じでしたよ。褒めたらマズイですけど(笑)」
キムタク:「ダメです!(笑)」
焼肉やさんの張り紙は美術さんの粋なはからい
リスナーさん:
「沖田先生に聞きそびれてたこと…というか気になっていたことがあるのですが、9話で焼肉を3人で食べていたシーンですが、あそこの店の壁に明らかにひび割れた壁と、それをガチガチに止めたガムテープ、そして「壁にパンチ禁止」の張り紙。
すっごい違和感というか目がそっちにいって仕方ありませんでした。あれは、スタッフの遊び心ですか?それとも何らかのハプニングがあって穴が開いてしまったが為に誤魔化したものとかなのでしょうか?」
キムタク:「これは~そうですね、んー、実際にお邪魔したロケ先の、焼肉屋さんの壁に、穴が空いていたという…」
植田P:「そうです!」
キムタク:「あの実際にガチで、お客さんが酔っ払って”ガン!!”ってなって空いちゃった穴らしいんですけど。壁にパンチ禁止の張り紙は、今回の美術スタッフの粋な計らいですね(笑)」
植田P:「粋な(笑)」
キムタク:「ああいうセンスは僕も好きだし、すごい救ってもらってますね。うん。美術チーム、いつも、気持ち職人気質な人ばかりですよね」
植田P:「ここの場所も、あと2パターン用意してまして。演歌歌手のポスターと、プロレスラーのポスターが準備されてたんですよ。
ああいう焼肉屋さんって、ボクシングとか、プロレスのポスターとか貼ってあったりするので。『プロレスラーがいいかな』っていう話をしてたら、悪目立ちしないっていうので、『壁にパンチ禁止』になったんですけど」
キムタク:「あれってそういうところまで美打ちをしてるんですね。」
植田P:「しましたよ~」
キムタク:「すごいですね。」
植田P:「もんのすごい、その時の美打ちは夜中だったんで、それをきいてゲラゲラ笑ってるコーナーもあれば、マジで眠いんたけど。っていう感じのパートもあって。そうだよね~って」
キムタク:「そんな話いいじゃん?っていいながら夜中1時くらいにこう、打ち合わせを」
植田P:「2時でした。」
キムタク:「2時?緑山で(笑)」
植田P:「緑山で(笑)」
キムタク:「すごいなー。スタッフが全部形にしてくれてますよ、ほんとに感謝です!」
--------- いままでかつてキムタクがここまでドラマの裏側を語ったことがあってしょうか?
こんなに面白いメーキング話を語られたら、もう一度見直さない訳にはいきません。チョコレートのシーンとかネクタイピンのシーンとが、絶対もう一回見て、表情とかチェックしたいですよ。もっともっとリスナーさんからのツッコミを紹介してほしいです。ほかの共演者のNGとかも大歓迎♪きっとその方が植田プロデューサーのDVDの宣伝が生きてくると思います。
最終回のハンガーの先の壁の空いていない穴、には驚きです。あの意味に気づいた人は視聴者の何パーセントぐらいいるのでしょうか。逆に気づいた人すごいですよね。どんだけよく見とんねん!!です。
なんか「A life」ってあとからじわじわ来るドラマですね。これはパート2に期待しない訳にはいきません。TBSさん、よろしくお願いしますです!!