12月から3月にかけて平均気温がマイナスになるという北海道の根室市で撮影が行われた「南極大陸」。過酷な撮影条件の下、さまざまなエピソードが繰り広げられながらも撮影を敢行し、製作されました。完成した作品は「涙なしでは見れない」と多くの人を感動させた素晴らしいものでした。
が、その一方で視聴者がどうしても見逃せない「あらら?」というシーンもたくさんあったようです。
キムタクもその辺は楽しんでいたようで、「南極大陸」の放送当時の2011年、自分のラジオで自ら取り上げて、ツッコミどころの特集をしていたので紹介します。キムタク自身もすごく楽しんでいたようですよ(笑)
*2011年12月31日放送「木村拓哉のWhat's up SMAP」より
キムタク:
「無事 ”南極大陸” 最終回の放送が終りまして、10日以上たつのに凄いんですよ。感想の方が。ホントにありがたいんですけど、うん、まあ、そんな感想とですねぇ、一緒に多いのが、細かすぎる質問。たっくさん届いてたんですけど、一応、放送が終るまでは、これ出来ねえんじゃねぇか?って言うね、ええ、結構そう言う内容のものが多いんですね。今日は、もう無事に最終回が終ったと言うことで、できる限り答えていきたいと思います。
『南極大陸』の細かすぎる質問スペシャルぅ~~~!」
リスナーさんからのメッセージ:
「倉持さんが昭和基地に戻り、息絶えたリキを見つけたシーンで私、見つけちゃいました。倉持さんがリキを素手で撫でている時です。たぶん最初はキャプテンの手だと思うんですが、途中から違う人の手になってませんか?私はあの手に違和感を感じました。」
キムタク:
「あの~正直ヤベぇって言う感じは、ボクあるんですよ。このメッセージ読んで。それでこのメッセージ一番多いって言う情報もあって、やっぱ感じとる人は、感じとるんだなぁ~と思ったんですけど。
これね、う~~~ん、俺の手じゃないです!さすがですねっ!ワッツのリスナー。
今回 ”南極大陸” のチーフ助監督をやってくれたのは、渡瀬恒彦さんの息子さんの渡瀬暁彦だったんですけども、彼の手ですねっ!一瞬フッて入る、みんなが『あれ?』って言う、ちょっと違和感を感じた手って言うのは。
なぜ渡瀬暁彦チーフ監督の手が必要だったのかって言うのは、さっきパーっと歌のあいだに目を通してた質問の中に、その答えになる要因があったので先進みますねっ。これねぇ~、結構ヤバい球とんでくるなぁ~。」
---------- キムタクはほんとに正直者ですね、言っちゃったし。バレてるものにはウソをつけない性格なのでしょうね。あとの方でなぜこんなことになったのかを説明しています。
リスナーさん:
「一番最後のシーンの老人はどなたなのか、気になって眠れません。私的には犬塚さんが南極にオーロラ研究のためにもう一度行き、あの場所で亡くなった犬達を想って海を見つめていたのかなぁ~って思います。どうですか?キャプテン、教えてください。」
キムタク:
「って言う、あの老人、はい、僕もですね、最終回を見て『ああっ、終ってくんだなぁ~、南極大陸』って思ってテレビの前で座ってたら、『あれ!?これ誰だ??』 杖ついたおじぃさんが『あれ!?これ、えっ?誰?』って言うカタチで終ったんですよ。
で、その2日後かな? スタッフと出演者集まってちゃんとした打ち上げやろっか、って、みんなで集まったんですよ。で、集まって開口一番、ボクが会場に入って監督のジャイさんと会って、一番最初に『あれ、最後の誰ですか?あれ・・・』って言ったら、説明して貰ったんですけど。」
「あれはもう一度南極に行った倉持らしいです、うん。『倉持を、最後こう、杖つかせて立たせました。』って説明を受けたんですけど、『って事は、倉持って言うことは、僕のその後ですよね?』って話になって。『でも僕、あの撮影してないですよねぇあれ、どなたなんですか?』ってうかがったら・・・。
これでアウトじゃねえかな?
『あれ誰ですか??』って聞いたら、ふふふふ・・・『あっ、あれですか?あれ~はですねぇ、エキストラのおじさんです。』って、言われまして、はい。
なっ、言ったでしょ?アウトでしょ?(笑)”エキストラのおじさん” って言う、答えが、返ってきました!だから「南極大陸」始まって、南極に、行きました、で、帰ってきました。で、あんな 時間が流れました。最終的には、ふはははははは!エキストラのおじさんで終っちゃいました。って言う(笑)そう言う話でしたねぇ~。
いやぁ~、これ、なあ~。この内容は最終回、放送前にできないだろう?これしてたらアウトだろ?全部が。
そうなんですよ~、これはビックリのねぇ、ホント、結末でしたね。」
-------------- !!こんな、主役が最後の展開を知らないってことあるんですね。ドラマの世界って、役者さんと製作がいっしょに最後まで見届けるんじゃないんだなっていうのが分かりました。へー。完璧を求めるキムタクだけど、知らされてなかったこと、怒らなかったのかなぁ。
さらにリスナーさんから:
「”南極大陸”最終回、見ました。最初から最後まで泣きっぱなしでしたが、特に号泣したのはリキとの再会の場面です。ギリギリまで生きていたリキ。倉持に会いたかっただろうなぁ~と思うと、涙が止まりませんでした。
この場面を見ていて思ったんですが、死んでしまった犬達は、造り物のワンちゃんですか?もしそうだとしたら、造り物に向かってあの迫真の演技をしていたキャプテンは凄いと思います。」
キムタク:
「あ~来ちゃったねっ。この質問。まさか~来るかな~?と思ったら、来ちゃってるね。う~ん。
そうですね、う~ん。あのぉ~、やっぱり、ホラッ、ほんとに犬を殺める訳にはいかないですから。もちろん造り物のお人形さんたちだったんですけど、確かに、造り物んなんですよ。
それで、さっきの違和感を感じた手って言うのが、あったでしょ質問で。ここにつながるんですけど、リキの撮影をした時、ジャイさんが『何なんだ!?』っと。
『この、リキの出来はっ!こんなんで、お前、寄り、撮れねぇよ。倉持さんが、こう、リキを素手で撫でている、その寄り、撮りてぇ~けど、こんな出来だったらお前、一発で・・・』
まあ確かに総体的には ”造り物”って感じとられてしまうかもしれないけど、あまりの出来の悪さに、『そんな手、寄れるかっ!』って言って、で、後日撮ったらしいです。だから撫でてるカット、ボクの手ではなくてチーフ助監督の渡瀬さんの指が一瞬パッて入った、と言う。そこに全部つながるですね。」
「いや、でもねぇ、確かに造り物だったんですけど、なんだろう、あの~まぁストーリーもそうだし、倉持と犬たちって言う関係性もそうだし、7話であぁ言う選択を強いられてしまって、星野さんに引っ叩かれながらも、うん、一年前に残してきた彼らが、今このまま雪を掘り返したら、一生けんめい首輪を引ったんだろうな・・・みたいな事をなんかねぇ。
本番に行く前になんかいろいろ、倉持はこうやって一年過ごしてきたなぁ~とか、なんか、思い返してそれから本番いくと、造り物だろうがなんだろうがって言う、感じにはなりましたねぇ。う~ん。それぐらい充実した現場だったんで、全然、問題なかったかな??うん。
ホントに、悲しくなったなぁ~。造り物だったけど・・・うん。」
----------- 持ち込まれた犬の作り物が雑すぎて近寄って撮れなかったって・・・これ、TBSの開局60周年記念の大掛かりなドラマのはずでは?(苦笑)このくだりはほんとにびっくりしました。そんなことあるの!?っていう。
だけど、犬が大好きで役にすっかり入り込んでいたキムタクには、ニセ犬の出来の悪さなんて気にならなかったみたいですね。